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歯を強くする

歯を丈夫にするには、運動をして体を鍛えるのと同じようにはいきません。
では、歯を強く丈夫にすることはできないのでしょうか?
歯を強くする

★子供の歯
乳歯が生える乳幼児から永久歯が生えそろう15歳くらいまでの子供は、カルシウムを摂取することで強い歯を作ることができます。
血液中のカルシウム濃度は一定に保たれていて、不足状態が続くと骨や歯からカルシウムが溶けだし、歯の質の低下や骨の発育不良につながります。
カルシウムは慢性的に不足気味なので、胎児に乳歯や永久歯の芽ができる妊娠期・乳歯が生える乳幼児・永久歯の生えそろう前の子供は、特にカルシウム摂取を心がけるようにしましょう。
牛乳・チーズなどの乳製品・ひじき・小魚などに多くのカルシウムが含まれています。
歯が生える前にカルシウムを摂るというのがポイントです。

★大人の歯
すでに生えてしまっている歯の場合、子供の歯を強くする方法のように、カルシウムをたくさん摂っても、子供ほど劇的に歯を強くする効果はありません。
大人の場合は、歯の表面から直接カルシウムを取り込む(再石灰化)ことで歯を強くすることができ、歯からカルシウムが溶けだす(脱灰)のをくい止めて歯を維持するということが、歯を丈夫にすることになります。
そのためにはフッ素が有効です。
フッ素を食品から摂取したり歯に塗布することで、フッ素が歯の表面をコートし、歯からカルシウムが溶け出すのを防ぎ(脱灰の防止)、また唾液中のフッ素とカルシウムが歯の表面から取り込まれて歯が修復され(再石灰化)、強い歯を作ることができます。フッ素を上手に摂取すれば歯を強くする効果が高くなります。

フッ素は、緑茶・海草・牛肉・リンゴなど身近な食品に含まれています。
フッ素配合の歯磨き粉も市販されていますので、上手に活用することをおすすめします。
また、笠原歯科で高濃度のフッ素を定期的に塗布することもとても効果的です。
定期検診に行って、歯をきれいにした後にフッ素を塗布してもらえば、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療にもつながり、強い歯を維持することもラクになります。
もちろん、大人の歯だけではなく子供の歯にフッ素を塗布することも大切ですし、大人がカルシウムを摂取することも大切なことです。