2015-05

フッ素について

フッ素の効果
・フッ素とは
「虫歯の予防には、フッ素入り歯磨き粉を使用すると良い」とか「フッ素を塗ると虫歯の予防になる」という言葉をよく耳にすると思います。
では、一体フッ素とは何なのか、そしてどんな効果があるのか、あなたは知っていますか?
フッ素は、私たちが普段口にする食品にも含まれている栄養素の一つで、自然界の物質の海水や地中や人間の体の中、海草・魚介類・お茶の葉などにも含まれています。
フッ素は、安全で虫歯予防に有効であるとして、世界保健機関(WHO)をはじめ世界各国の医学専門機関が認めています。

・フッ素の効果
フッ素には、虫歯菌が出す酵素の働きを邪魔して酸を作りにくくさせる効果があります。
そして、ごく初期の虫歯の虫歯菌の作る酸で溶けた歯の表面に唾液中のカルシウムが付着して修復する再石灰化を促進します。
フッ素が歯に取り込まれ、ハイドロキシアパタイトという歯の表面にある結晶を、フルオロアパタイトという虫歯が作る酸に溶けにくい安定した結晶に変えて、酸に強い丈夫な歯を作るのです。

・フッ素の使用法
フッ素の利用法・使用法にはいろいろありますが、まずは、フッ素を使用する前に歯を歯ブラシなどで綺麗にするプラークコントロールを行い、歯垢(プラーク)を綺麗にきれいに落としてから始めましょう。
歯科でのフッ素塗布だけでなく、家庭でもフッ素入りの歯磨き粉などを併用することもおすすめです。
フッ素使用後は30 分程度、飲食を控えるようにして下さい。
高濃度のフッ素を1 回だけ塗るよりも、濃度が低くてもこまめに回数を多く塗ることや、すべての歯に塗ることができているかも大切なポイントになります。
フッ素の使用時は、このような事に気をつけてもらうと、虫歯予防と初期の虫歯の進行を食い止める効果を高めることができます。

・注意点
フッ素は、痛みが出てきている進行した虫歯や、穴が開いている場合は塗るだけでは治りません。
ですが、虫歯の予防と虫歯の進行を抑えることのみに有効なので、初期の虫歯歯の再石灰化を高めるため初期虫歯に良いとされています。
フッ素には副作用があり、大量に摂取すると中毒を起こす事がありますが、日常での食生活や歯磨き粉などの使用では、フッ素の含有量は少ないため問題はありませんのでご安心ください。
フッ素についての特性を良く理解して、上手に利用し虫歯を防ぎましょう。
進行した虫歯がある場合は、できるだけ早く歯科に行って診てもらい治療しましょう。

2015-05-17 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

むし歯は感染する

虫歯の感染
★虫歯菌感染の窓とは!?
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌がいません。むし歯菌は固い所にしか住めないので、歯のない赤ちゃんのお口にはいられないのです。
そんな赤ちゃんに、むし歯菌が感染し始めるのは、歯が生えてくる6ヶ月ころからといわれています。
特に、生後19ヵ月(1歳7ヶ月)から31ヵ月(2歳7ヶ月)までの時期に最も感染し、定着します。
この時期は”感染の窓”と呼ばれ、注意が必要とされています。
また、むし歯の体質は約2歳までに決まり、その後は一生変わらないと言われています。
むし歯菌の感染が早いほど、その後に虫歯ができやすい傾向があり、2歳以前に感染した子の方は、2歳以降に感染した子より虫歯が多い傾向があります。
感染の窓の時期に家庭や歯科医院でしっかり感染予防ができれば、その後は虫歯になりにくくなるのです。

★虫歯菌どうやって感染するの?

食器の共有から感染:
大人が使ったスプーンやフォークで食べさせるときに、むし歯菌が移ってしまう可能性があります。

スキンシップによる感染:
可愛らしいあかちゃんに思わずチューすると、むし歯菌が口から口へ感染してしまうことがあります。

食べ物の食べ移しから感染:
熱い食べ物の温度を口で確かめたり、大きな食べ物を噛み砕いてからあげると、むし歯菌の感染の原因になります。
食器

★感染させないための3つの工夫とは?
1)お母さんとお父さんだけでなく、同居する家族の方全員が、歯科医院でしっかりとクリーニングを受けお口の中の細菌を減らす。むし歯や歯周病を治療し口腔内を除菌しておく。

2)むし歯菌は、唾液を通して感染するので、食べ物を噛み砕いてあげたり、フーフーしたりしないように気を付ける、また大人と同じ食器やスプーンで食べ物を与えないようにする。

3)歯科医院で定期的にクリーニングを受け、フッ素を塗布する。シーラントをしてもらい、むし歯になりやすい歯の裂溝を封鎖する。

あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、赤ちゃんのお母さんだけでなく、お父さんやおじいちゃん、おばあちゃんなど、家族みんなで協力して虫歯予防ができるといいですね。
お気軽に六本木の笠原歯科へご相談ください。

2015-05-07 | Posted in デンタルニュースComments Closed