デンタルニュース

唾液のおはなし

唾液はその99%が水分でできているといいます。
主な働きとしてはお口の中を潤し、口の中にある組織を守ります。含まれる分解酵素により食物を消化しやすくする働きもあります。
昔からしっかり噛んでご飯を食べようと言うのはこのような理由からだといえます。あまり噛まずにご飯を飲み込んでいては消化が悪いので胃腸にも良くないわけです。

また唾液には免疫力を高めたりバイ菌をやっつける酵素も含まれています。
そのため唾液の質や量の僅かな変化により病気になりやすくなることも考えられます。

唾液がサラサラ(漿液性)またはドロっとした粘つくような状態(粘液性)は、体の働きにより変化します。

緊張しているときにはお口がカラカラになるように、唾液の量が減ります。
緊張がほぐれリラックスしているときにはさらさらとした唾液が多く分泌されます。
ストレスが虫歯を招くと言うのは、このようなことでリラックスする時間が少なければお口の中が乾きやすくなるため、病気の原因となる細菌と戦うだけの抵抗力が失われている状態が続いているからだといえます。

量が少ない時やねばねばしたような唾液はお口の中のトラブルも招きます。細菌と戦う唾液の量が少ないのですから、虫歯や歯周病が進むといえます。またその虫歯菌や歯周病菌から出された毒素やゴミから唾液が粘つくこともあるようです。

例えば進行した歯周病では歯と歯茎の間に深い歯周ポケットが存在します。
その歯周ポケットの中にはたくさんの菌や菌が出すゴミや毒素が溜まっている状態です。

その部分を徹底的に歯科医院で掃除をし、患者さんがしっかりと歯磨きができるようになると、状態が改善されるとお口の中のネバつきが解消されます。

朝、口の中がネバついて気持ち悪い、と言うお悩みがある方は寝る前のブラッシングを気をつけてみると変化があると思います。

ほかにも唾液のpHも色々と変化しています。
甘い食べ物がお口に入ると唾液のpHは酸性に傾きます。
本来唾液の持つ力によりpHが酸性に傾いた唾液は時間をかけて、ほぼ中性にまで戻されるものです。

ですが、スポーツドリンクを飲んで緊張の続くスポーツをしたり、甘いジュースをダラダラと飲み続けていると、唾液のpHが中性に戻る時間がなくなってしまいます。

長い時間、酸性下に置かれた歯は表面がもろくなり穴が開きやすい状態になってしまうのです。
虫歯になりやすいなと感じている人は甘い飲み物をダラダラ飲むより、時間を決めて飲むようにしたり、飲んだ後にはうがいをするようにするとか、飲み物自体甘いものではないものに変えるような努力をするといいと思います。
自ら酸性に傾いた口の中をなんとか中性に戻すわけです。

唾液は1日に1リットル前後出ているといいます。お薬の影響で口が乾きやすくなる症状がでたり、特に40代を過ぎると唾液が減ることがあります。特に閉経後の女性は唾液が減りやすい傾向もあります。
咳が出てむせやすくなったり、アメが欲しくなったり口の中が乾いている状態をイメージすることができると思います。
唾液が少ない人だと0.5リットルほどと正常な人の約半分以下に分泌量が減っていると言われます。

全身につながる組織の入り口と言えるお口。唾液は健康を大きく左右しているといえます。そのため質の良い唾液が多く出る工夫をしてみると良いのではないでしょうか。
唾液腺マッサージやたくさんお話をして口の周りをよく動かすなど、できることから始めてみましょう。

2019-05-15 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

「噛む」おはなし

普段食事をするときに、噛むと言うことを意識している人はそう多くないと思います。
しかし食事をするにも、重たい物を持つためにグッと力を入れるときにも、ゴルフやテニスなどおなじみのスポーツの時にも何気なくヒトは噛むという動作をしています。

噛む時、お口周りの筋肉が働き、約50キロ程度の力をかけています。
その人の体重くらいまでの力をかけることができるそうです。
何気ない動作に随分大きな筋力を必要としていることがわかると思います。

噛む筋肉が衰えるとスポーツのスコアが変化するなんていう話もあります。

動物では噛む力が一番強いのはワニだそうですが、ワニの頭部を解剖すると筋肉がたくさん詰まっているようです。
人間の30倍もの咬合力があり、その力はジョーズでおなじみホオジロザメの2倍にも匹敵するというからちょっと驚きですね。

さて、人間に話を戻しますと、昔の人はファストフードなどもなかったので食事時間は今よりも長く、噛む回数も非常に多かったと言われています。

現代では食事の時間が戦前の日本と比べ半分ほどになったそうです。
さらに噛む回数も戦前の日本人の半分以下に減っていると言われています。
食事形態の大きな変化もありますし、また調理方法も変わってはいますが、昔の人は顎をよく使っていたということですね。

しっかり噛むとどのように良いことがあるのか具体的に知っている方は少ないかもしれません。

赤ちゃんは食べ物を離乳食と言う形で、小さく柔らかくしたものから口にしていきます。
歯が生え揃えば、しっかり噛むことができるようになり、噛む刺激によって唾液がたくさん出てきます。

その唾液は虫歯を予防する効果があったり、消化を助ける酵素を含んでいるなど良いことがたくさんあります。

また、噛むことで緊張を和らげリラックスできるとも言われています。
スポーツ選手がガムを噛んでいるのをみたことがありませんか?
噛むということは、口の中の環境だけでなく全身に良いことがあるわけです。

また、しっかり噛むことで満足感を感じますので食べ過ぎを防ぐこともできます。
おやつには袋に入ったスナック菓子ではなく、スルメや煮干し、硬いナッツ類、季節の野菜や果物などを食べると良いですね。

カロリーの高いファストフードは柔らかいものが多いので、噛む回数も少なく満足度を感じる前に多くカロリーを摂取してしまう傾向があります。
ダイエットのためにはしっかり何度も噛むと良いのですね。

よく噛む人は顎の骨がしっかりと発達しています。
顎の関節周りの筋肉がよく動き、脳への血流を促したり、唾液の分泌も促すことが期待できるのです。唾液が少ないと悩んでいる人は、是非よく噛む事をお勧めします。

美味しく食事をして楽しくおしゃべりができると、頭部の健康も促進できるなんて面白いですよね。

こんな風に身体の健康につながる動作、「噛む」ということをしっかり意識して、自分の歯でいつまでもしっかりと噛むことができればいいですね。

2019-04-22 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

長引く口内炎には要注意!口腔がんについて

日本人の死因第1位のがん。実はお口のなかにもできます。
最近ではあるタレントさんが口腔がんを公表し話題になりました。
胃がんや大腸がんほどよく耳にするがんではありませんが、どんながんなのでしょうか?

口腔がんとは?

日本では年間に男性で5,000人、女性で2,000人の方たちが「口腔がん」にかかるといわれています。
口腔がんは、がん全体の約2%と言われていますが、命に関わる病気であることに違いはありません。
10年生存率は、男性41.4%、女性53.6%で、早く発見して治療すれば助かる可能性が高い病気です。
口腔がんは、舌の両脇の舌縁という部分に最も発生しやすく、次に歯肉(歯ぐき)、口底(舌の下)、頬粘膜(ほっぺたの内側)の順に続きます。

口腔がんの特徴や症状

初期の口腔がんでは、痛みや出血はなく、ただ粘膜が白くなっていたり、しこりが触れたりするだけの場合が多いようです。
口腔がんは、他の臓器にできるがんとは違い、直接肉眼で確認しやすく、手指で触診できるのが大きな特徴です。
しかし、口内炎ができて口腔がんが心配だから歯科医院で診てもらおうという人は少ないです。
このため、がんがある程度進行してから受診するケースが多いのです。

口腔がんの危険因子は?

発症原因は、繰り返しての噛み締め、歯牙などによる粘膜への慢性的な刺激、喫煙習慣などで、多くの人が生活のなかで特に意識せずに行なっていることが原因です。
早期に発見し治療すれば治る可能性が高い病気ですが、歯周病や口内炎といった口腔内疾患と思いこんでしまい、見過ごして進行させてしまうケースが多いのです。

セルフチェックをしよう!

二週間を超えても治らない口内炎や、長期間気になっているしこり、粘膜が赤くなったり白く変色したりしているが痛くもなんともない、入れ歯が浮いて合わなくなってきた、首のリンパ節の腫れが3週間以上続いている、などの症状があれば、早めに歯科医院で調べてもらいましょう。
その際は、口腔がんが心配で来院したことを歯科医師にしっかり伝えましょう。
また、最近は口腔がん検診を実施する自治体も増えてきました。
一度受診してみてはいかがでしょうか。

2019-03-18 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯周病と全身疾患

お口の中の病気は大きく分けて虫歯と歯周病がありますね。
どちらも避けられたら、と歯磨きを頑張ったり、予防歯科などという言葉に興味を持って通院をされる方も増えてきました。

以前は歯槽膿漏と呼ばれていた歯周病ですが、あごの骨を溶かすだけでなく、体のさまざまな疾患と大きな関係があることが昨今わかってきました。

よく高齢の方の入院時に、入れ歯をお預かりしてしまうことで食事や会話が円滑にできなくなり、急速に動作の衰えが生じてしまうことがあります。
また口内環境の悪化により肺炎などの原因にもなり得ることから、少しずつ口腔ケアという分野も拡大されてきました。

そういったことからもすべての年代の方において口の健康、噛むことの大切さなどお口の中の環境が全身と関わっていることが叫ばれてきています。

身体の病気と関わりがあるといわれているのは主に歯周病の原因菌です。
歯周病菌は具体的に脳血栓や脳梗塞、心筋梗塞や糖尿病などと密接な関係があるようです。
血液を凝固させやすく血のかたまりがつくられやすいとか、血管を硬くする等の報告があり、糖尿病においては相互に悪化の相関性があるとされています。歯ぐきの様子が悪いと糖尿病が悪化しやすく、糖尿病はまた、歯ぐきに炎症を引き起こす要因となる、というように切っては切れない関係があるのです。

また妊婦さんに関しては喫煙リスク以上に子宮収縮の心配があり、早産や低体重児出産のリスクを促す関係があることが言われています。
また女性ホルモンにより歯茎に炎症を及ぼすため、お口のケアが切り離せない重要な時期だとも言えます。

お口は体内へ繋がる大事な入り口です。
健康のために良いと言われるサプリを購入して飲みながら、お口の中で歯周病菌を増やしていては全く意味がないですよね。

つまようじの先端にわずかに付着するお口の汚れのなかは、数億の細菌がいるといわれています。
正しい歯磨きが細菌の数を減らすためにいかに効果があるかイメージしやすいでしょう。時々歯科医院で行うクリーニングも汚れの絶対数を確実に減少させるチャンスになります。
その方、その時期にあった正しい歯磨きを歯科医または歯科衛生士に教わるといいですね。
お口の中がさっぱりするだけでなく、健康につながるケアなのだとわかれば価値のある機会だといえます。

虫歯や歯周病など、お口に限られた病気だけに注意するのではなく、その病は体全体につながっていく器官だと意識してお掃除をしていけると良いですね。
これからの時代は、お口の環境コントロールが全身疾患の治療の一つになっていくのだといえるかもしれません。

2019-02-27 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

親知らずのはなし

お口のなかに「おやしらず」は何本ありますか?
親知らずは智歯ともよばれ、英語でwisdom teethと言います。親も知らない、気づかないような時期にゆっくりと生えてくるのでこんな名前になったとか。

お口の一番奥に生えてくるので、第三番目の大臼歯ということになります。
上下左右、それぞれに4本生える可能性があります。
全部が生えてくる人もいれば、数本しか生えてこない方、またまっすぐに生える人もいれば、斜めに生えてくる人、一部しか見えない人など状況は様々です。


子供の歯から大人の歯に生え替わるときには、ずいぶんと喜ばれたりしたものですが、親知らずに関しては反応が全く違いますね。
みんな顔をしかめたり、既にいやな経験をされたのを話してくれる方もいます。

現代人はあごが細くなって歯が生えるスペースがなくなったから、進化の段階で親知らずが4本ある人もいればもともと無い人もいるし、生えてこないケースもある、なんてこともいわれますね。

いずれにせよ本数の話より、まっすぐ生えていないという状況はトラブルがおきやすく、やっかいな事になっている方が多いのが現状です。

骨から歯が生えきるまでは歯が成長しようとするので、勢いがあるために隣の歯を押してきたり、歯並びが変わった気がする、と話される方もよくいます。

歯が歯ぐきから顔を出した途端、歯の周りにポケットが存在しますのでお手入れが必要になってきますし、その結果次第で歯ぐきが腫れてしまい、ひどい痛みを経験する方も少なくありません。

なんだか憎らしい存在のようにも思えてきますが、生えてくるとケアが難しくなるのは確かですし、その結果親知らずを虫歯にしてしまったり、最悪の結果は大切なその前の歯を虫歯にしてしまうことです。

まえから7番目の歯までは、噛むためにとても大切な働きをしています。
そのため親知らずのせいで大事な大臼歯を失うことは避けたいのです。

歯磨きが難しい上あごの親知らずや、斜めに生えている親知らずなどがある場合はしっかりと磨いて共存の道を選ぶか、リスクを減らすためにあえて抜歯をえらぶのも一つだと思います。

いずれにしても今のお口の中に親知らずがあるのかどうか、どんなふうに生えてきているのか把握できていない人も少なくないので、よく観察してみましょう。

2019-01-23 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

虫歯予防のセルフケアを見直そう!

歯ブラシについて

・歯ブラシの種類

歯ブラシには沢山の種類があります。自分にあった歯ブラシの種類を歯科衛生士に相談しましょう。ブラシの堅さ柔らかさ、ヘッドの大きさ、歯間ブラシなどの補助歯ブラシなど、歯や歯茎の症状にあわせて使い分けましょう。

・歯ブラシの交換時期

毛先がひらいたら交換時期だと思っている人が多くいらっしゃいますが、毛先に関係なく、一ヶ月経ったら交換しましょう。虫歯菌を磨く歯ブラシには、お口の中の無数の細菌が付着しますが、それを水洗いだけで落とすことは出来ないからです。歯ブラシの交換を忘れないよう、毎月決まった日を『歯ブラシ交換デー』とし交換してはいかがでしょうか。

歯磨きについて

・歯磨きはいつする?

歯磨きは、朝起きてすぐに1回、そして毎食後3分以内に一日3回行うのがベストです。睡眠中は唾液の分泌が少なくなり、虫歯菌が活発化するので就寝前は念入りに。きちんと歯を磨いているつもりでも意外に磨けていないのが、奥歯のかみ合わせ、歯と歯ぐきの間、歯と歯の間ですので重点的に磨きましょう。

・歯磨き粉の種類は?

フッ素入りの物がお勧めです。日本の歯磨き粉の90%以上はフッ素が含まれています。界面活性剤が入っている歯磨き粉は、泡立ちやすく磨いた気になってしまうので、3分間は磨く習慣をつけましょう。

・液体歯磨きや洗口剤を使おう!

歯磨きの効果をさらに高めるため、液体歯磨き(デンタルリンス)や洗口剤(マウスウォッシュ)を使用する人が増えています。
液体歯磨き(デンタルリンス):練り歯磨きの代わりに使うもので、液体なのでお口の中の隅々までいきわたる特徴があります。歯磨きの前に使ってから歯を磨きます。洗口液ではないので歯磨き後はお水で口をすすいでください。
洗口剤(マウスウォッシュ):歯磨きとは関係なく、お口の中をすっきりとさせるものです。歯磨きの仕上げとして使用したり、お口の中がすっきりしない時に使いましょう。使用後、お水で口をすすぐ必要はありません。

・デンタルフロスと歯間ブラシ

デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助歯ブラシは、普通の歯ブラシでは届かない歯垢を取り除くことができます。人によって合う道具や大きさは違いますので、六本木・笠原歯科の歯科衛生士にご相談ください。
きれいな歯で、素晴らしい新年をむかえましょう!

2018-12-17 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯磨き粉について

歯磨き粉、歯磨きペーストについて、質問を受けることがあります。

はみがきこ

近年歯磨き粉に入っている成分も目覚ましい進歩を遂げ、随分と効果の高いものが取り扱われています。
歯磨き粉の成分にはどんなものがあるか、ご存知ですか?

歯磨き粉を使いやすくペーストの状態から口に広がり使いやすくさせる湿潤剤、成分を均一のペーストにまとめるための粘結剤、汚れを浮き上がらせて落としやすくする発泡剤、歯を傷つけずに汚れを取る、研磨剤や、すっきり爽やかに感じさせたり、子供用に特別なフレーバーのある香味剤、虫歯予防に効果的なフッ素や薬品などの薬効成分、歯磨き粉の変質を防ぐための保存料などがあります。

歯磨き粉のパッケージに書かれているのでぜひ見てみましょう。
これらの成分がそれぞれに働いて、お口のトラブルを防いでいるわけです。

目的も、エチケットを重視するもの、歯ぐきの炎症をおさえるなどの歯周病対策のためのもの、タバコのヤニや着色などを取り除いたり、防ぐもの、フッ素を配合した虫歯予防に特化したもの、歯の黄ばみを防ぎホワイトニング効果を期待するものなど、たくさんあります。

これらの有効な成分が、魅力だとしてたくさん歯磨き粉を使うと、配合されている研磨剤によって歯が削れてしまい、しみることがあります。
また清涼感があるので、磨けていないのに、磨けているような気になってしまうという落とし穴があります。
長く磨こうとすると、口の中が泡だらけになって長く磨けないというデメリットもあります。

このような理由から歯磨き粉は優秀に進化していますが、使用量はごく僅かで、と指導することもあります。

また歯科医院で売っている歯磨き粉と市販の歯磨き粉の違いを尋ねられることもあります。
これはおもにフッ素などの医薬品に相当する材料の含有量の違いから、歯科医院で取り扱えるものとドラッグストアなどで取り扱えるものが分かれています。
フッ素配合といっても歯科医院であれば900ppmという濃度を含むものもあり、これは虫歯予防にかなり効果を期待できる量だと言えます。
スーパーなどで扱うものは純度や濃度などがまばらであったりするので同じ効果を期待することはできないと言えるでしょう。

歯磨き粉はすでに4世紀ごろのエジプトで塩やこしょう、アイリスの葉っぱを混ぜた粉などを使用したという記録もあり、人間の尿に含まれるアンモニアが歯を白くするのだと言われて使われていたとか。
アメリカでも焦がしたパンを歯磨き粉として使ったという話も残っています。
1900年ごろにはペーストタイプの歯磨き粉が発売されたといい、チューブに入った現在のような形状の歯磨き粉はアメリカのコルゲート社が1896年に販売したのが始めだと言われています。

日本では1600年を過ぎたころ、漢方薬を混ぜたものが歯磨き粉として販売されていた記録が残っています。
江戸の庶民もこれを使って歯ブラシのような房のついた楊枝で歯磨きを行っていたのだそうです。

そんな古い歴史を感じながら、今日から歯磨き粉を選びながら歯ブラシタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

2016-07-22 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

入れ歯のケア、できていますか?

今回は、入れ歯のケア方法についてお話していきます。
正しい入れ歯のケアができていると、お手入れに自信がある方はどれだけいらっしゃるでしょうか。

今入れ歯を使っている方は普段のお手入れ方法を思い出してみていただければと思います。
自分の体の一部のように愛着を持ってお手入れしていただいていれば、とてもうれしいのですが、保険であれ、自費であれ入れ歯はオーダーメイドです。
ぜひ正しいケアをして長く大切に使っていただきたいものです。

まず、入れ歯を入れるとき、丁寧にお口に入れて合わせていますか?
慣れてくると噛んで装着する方がいますが、噛む力は想像以上に大きいのです。
入れ歯が折れたり、入れ歯を支えるバネが欠けたりすることがあります。
どうか、優しく指で押して装着してください。

入れ歯自体は、いく ら人工のものだと言っても長い時間お口の中に装着するものですので、衛生的な管理をしていただきたいと思います。
入れ歯を装着していると健康な歯と同じように食べカスやプラークなどが付着します。
それが繁殖し、においの元となっていますし、義歯性の口内炎の原因になっていると言われています。
お口が入れ歯によって傷つきやすい、なぜか口内炎ができるという方は症状をひどくしないためにも、また予防のためにもこまめなお掃除を心掛けてください。

お掃除には入れ歯専用の歯ブラシと入れ歯の洗浄剤、就寝時などに保管するためのケースが必要になります。
お口の中のものということで、歯磨き粉で洗っているという方もいるのですが、歯磨き粉の中の研磨剤の成分で入れ歯に見えない傷を多数作ってしまいますので使わないでください。

食後はできるだけしっかり洗浄して、入れ歯特有のにおいを防いでさっぱりとしたお口で過ごしてほしいものです。
外出時であれば、公衆の場で入れ歯を外して洗うのは抵抗があるとは思いますが、エチケットのためにもタイミングをみ てお掃除して欲しいと思います。

寝る前には歯ぐきを休めるためにも入れ歯はきちんと外して洗浄剤を入れて保管してください。
例外的に医師から就寝時に入れ歯を入れておくよう指示されることもありますが、指示が無いときには眠る間は歯ぐきを休ませてあげてください。
長い時間入れ歯が歯ぐきを覆って、噛む力を受け止めているので、歯ぐきは予想以上に疲れているのです。

もちろん入れ歯自体は虫歯になりませんが、入れ歯を支えるバネがかかるご自分の歯は今まで以上に汚れがつきやすくなっています。
部分的に入れ歯を入れている方は、他に残っている大切なご自身の歯をケアしていただくことも大切です。
残っている歯は、入れ歯を支えるために常日頃、揺らされたり、力を必要以上に受け止めたりして、とても大きな負担がかかっています。
たった一本、されど一本、歯を抜くことになると入れ歯の形が大きく変わってくることがあり、予想以上の心理的な負担や抵抗があることがあります。
ご自身の歯に勝るものはなく、咬むためにかかる大きな力を分散、支持するためにも入れ歯には理想的な形があります。
入れ歯の方が楽だ、とおっしゃる方も中にはいるのですが、多くの方は違和感、痛みと付き合いながら生活しています。
残っている歯はどうか大切にしてください。

入れ歯を作れば永久的に使えるというわけではありません。
噛む面がすり減ったり、破損した場合には作り替えたり修理し、お口の中の状態に合わせて調整をしながら使っていきます。
体調の変化などで違和感を感じた時には歯科医院で調整をしてもらい、快適に過ごしていただきたいと思います。

2016-04-09 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯は語る

東日本大震災において、身元の判明に歯科領域での判断が有効だったことが知られています。
多くの犠牲者を出したこの震災で、助かった方の口腔ケアだけでなく、残念ながらお亡くなりになられた方身元を判明するためにも多くの歯科スタッフが現地に赴きました。
その判定作業はとても大変なもので、死後硬直のあるご遺体と向き合う作業は辛かったと聞きます。

似たようなケースで殺人事件などがあって身元が分からない時、歯科医院に問い合わせがあることがあります。
どうやって身元の判明をしているかご存知ですか。

歯の数や生え方、方向や根の長さ、支える骨の状態や治療痕などが情報になります。
何番目のどこの歯にこんな治療をした記録の残っている患者さまは誰か。というような探し方です。
ご遺体のお口の情報を書き出して、歯科医院に照会すると身元が分かるということです。

実は歯は生前のその人の生活をしっかりと伝えてくれる組織の一部です。
飛行機事故などでご遺体の損傷が激しくても歯が残っていたために身元が判明することもよくあります。
骨と歯が一部残っていれば、年齢もだいたい推測できます。(もちろんDNA鑑定もありますしね)

歯の汚れ具合から喫煙者か、非喫煙者か、顎や歯の状態からだいたい性別などもわかります。
周辺組織の状態から歯磨きの程度、状態そこから歯への関心度の判断もできます。
何年くらい歯医者さんに来なかったかもわかるんです。
古代エジプト人が食べていたパンに砂が多く含まれていたということがわかったのもミイラの歯の鑑定によるもの。

時に化石となった恐竜の生活状況まで読みとることができるなんてびっくりしませんか。

草を好んで食べていた恐竜がどれだとか、歯の減り具合から恐竜が歯ぎしりをしていたなんていう習慣についても簡単にわかります。
ティラノサウルスが歯に詰まったものを掃除していたって知っていますか?

こんなふうに人間だけでなく、動物の生活習慣も手に取るようにわかるので、歯ってとても面白いんです。
サメなどは多歯性といって、水族館などで歯が水槽の下に沢山落ちていたり、旅行先のビーチでネックレスになっていたりするのですが、このように沢山歯が抜けては生える動物もいます。
生き物の歯の形でどんなものを餌としているかというのも推測ができる点も面白いところ。

なので治療の前の日だけに一生懸命みがいてきた人はもちろんそれがバレてしまいますし、まじめにまじめに歯磨きを長年続けていらした努力家の方も歯を見れば一発で見抜けます。
患者さまが何もおっしゃらなくても私たち歯科スタッフはなるほど、と歯から沢山の情報を読み取っています。

2016-04-06 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

歯科医院の器具、保管管理あれこれ

歯科医院が大好き!という方は非常に少ないと予想するのですが、これを読まれているあなたはいかがでしょうか。
これを知ったら歯科医院が好きになるというわけではないと思いますが、苦手な歯科医院で使われている器具やその消毒、管理方法について今日は説明してみます。

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まず「お口を開けてくださーい」というドクターの手にあるのは、お口を明るく照らすライトの光を反射させたり、映してみたりする「ミラー」があります。
頬の粘膜を広げたり、舌をよけたり、削る機械から保護したりしながら使います。

他には「探針(たんしん)」という針のようにとがった器具もあります。これで詰め物やかぶせもの 、虫歯の状態を探ってみます。
針のようにとがっている先っぽでそれらを触ると、硬さや状態が私たち歯科スタッフに良く伝わって来るのです。

おなじみのピンセットもあります。これは小さなお口の中に薬品や詰め物、治療で使うものなどを確実に運んだりするために使います。
お口にたまった唾液や、削った時に出る水や金属の破片を吸い取る管をバキューム管といいます。
先生が持っている歯を削る機械では、エアタービンと呼ばれるものや、低速で切削していくエンジンとよばれるものなどがあり、ユニットと呼ばれる歯科の治療台からつながっています。
回転しながら歯や金属を削っていくので治療後にはオイルを挿して滅菌・保管をしています。

ほかにもいろいろな器具があるのですが、たいていのものはステンレスでできていて、患者さまごとに121度か132度に設定されたオートクレーヴと呼ばれるの高温の蒸気滅菌機にかけて衛生的に保たれます。
プラスチックなどでできているものは特別な薬品に漬けて消毒したり、アルコールで拭きとり消毒したりします。
その後、紫外線滅菌箱と言われる青い光をだすライトの下で保管されていることが多いです。
対象物の素材や用途に合わせ、適した消毒、滅菌を行い、厳しく管理しています。

なぜなら血液や唾液を介して感染する病気も多く、歯科医院での治療はそれらを多く扱うからです。
私たちスタッフがマスクや手袋を着用しているのもエチケットより、実は感染予防の観念からです。
大きな手術の時は、歯科医院でも帽子や緑の手術着を着て行うこともあります。

通常の治療でそこまで重装備だと、患者さまはびっくりしてきっと構えてしまいますよね。
でも歯科医院によっては、白衣も滅菌をしてから着用しているところもあったり、みなさんが座っているチェアという歯科治療のための椅子や、履いているスリッパも、衛生的に管理された水や薬品で拭いているところを見るかもしれません。
なんとなく30分から1時間ほど 座って滞在されている歯科医院でも、実はこのような衛生管理がいろいろと行われています。

患者さまが安心して治療を受けられるように、六本木の笠原歯科のスタッフは常に勉強を続け、衛生的な環境を提供できるようにしています。

2016-03-30 | Posted in デンタルニュースComments Closed