デンタルニュース

デンタルフロスでお手入れ

デンタルフロスでお手入れをしましょう

歯磨きをするとき、歯ブラシ一本しか使いません。という方はこのところ少なくなってきています。
歯科医療従事者としてはとても嬉しいことなのですが、それでも正しい使い方がわからないとか、自分に合う道具がいまいちわからないままいらっしゃる方も少なくありません。

今回はデンタルフロスに焦点を当ててお話していきましょう。
歯ブラシ以外のお掃除用具のことを補助用具と呼んでいます。
特にアメリカやフィンランドなど歯科予防の先進国と呼ばれる国では、デンタルフロスと歯ブラシをセットで使用しているケースが習慣になっています。
デンタルフロスは、歯と歯の狭い空間を掃除する為に作られている細い糸のことです。
これを使うと、歯ブラシでは届かない歯と歯の狭い空間を効果的に掃除することができるのです。
デンタルフロスの使い方
デンタルフロスにも種類があります

デンタルフロスといっても実は多くの種類があります。
まずはその形状として、ハンドルがついていて握りやすく、お口の中に入れやすいメリットがあります。
そのハンドルにもいくつもタイプがあります。
初めての方や子供、手先を動かしにくい方がこのハンドルタイプを使ってみると、フロスを使うことに慣れてくるでしょう。
ただ、ハンドルタイプの場合は使用する糸は交換できないのでマメに新しいものに交換する必要があるため、コストがかかるかも知れません。

他にはお裁縫の糸のように巻いて売られているものがあります。
これは毎回使い捨てになりますが、衛生的であるという点でとても優れています。
フロスの使い方に慣れてくれば、こちらの方がコスト面でもオススメできます。
デンタルフロスの糸、そのものにも用途に分けて様々な種類があるのでご紹介していきましょう。

≪ワックスタイプ、ノンワックスタイプ≫
ワックスタイプは、糸の繊維自体にワックス加工がしてあります。使用するときに糸がほつれにくくなっています。
併せてワックスのおかげで歯の間を滑らかに通過し、引っかかりが少ないので初心者にお勧めのタイプです。
ノンワックスタイプは、その反対にワックス加工がしていないので、狭い歯の間で糸が広がりやすい特徴があります。
その分、汚れを多く取り除くことができます。
しかし、歯と歯の間にわたる詰め物やむし歯がある場合には、引っ掛かりが多く使いにくくなってしまいます。
また、歯並びによって歯の間隔が狭すぎる場合にも糸が広がりやすいため、通しやすいというメリットがあります。

≪テープタイプ≫
他に形状が糸ではないものとしてテープタイプと呼ばれるものがあります。
テープ状のフロスは糸の形状ではなく、平べったいテープのような形をしているものです。
糸に比べて、一度に多くの範囲を磨くことができるのが特徴となっています。
硬いものではなく、柔らかく作られているので被せ物や、治療後特に必要とされるケースにドクターから勧められることがあるかもしれません。

≪スーパーフロス≫
他にはスーパーフロスタイプとよばれる便利なフロスもあります。
少々コストはかかるのですが、ブリッジがあるかたにはとてもオススメのフロスです。
このフロスは両端がとても細く固めに作られていて、まるでお裁縫のように連結されている隙間から差しこむことができます。
そのため、どうやって磨くのかな?と疑問に思われていたような歯と義歯の床や、ブリッジの支え周辺の手の届かない部分をきれいにすることができます。
サイズもいくつかあるので、自分の隙間に合ったものをえらんでみるとよいでしょう。

正しいデンタルフロスの使い方
巻きで売られているデンタルフロスは使い方をよく知らない方が多いのが事実。
慣れるまでに少々時間がかかりますが、ぜひ覚えてみてください。
容器からフロスをだして、肘くらいまでのながさ40~50 ㎝程度で切りましょう。
デンタルフロス
諸説ありますが、親指と人差し指で、1.5 ㎝くらい間を開けてフロスを持ちます。
フロスをゆっくり歯と歯の空間に入れて、歯の側面にこすりつけるように糸を2~3 回上下させてみましょう。
大きな動きは歯ぐきを傷つけてしまうので優しく、無理に動かさないようにしましょう。
わからないことがありましたら、六本木の笠原歯科へご相談ください。